普通に、どの作品も楽しめた。
ここ数日、アンソロジーコミックを立て続けに読み漁ってきた。
1冊の中で当たりは1作品あればいい。
2作もあれば上等。
そういう固定観念が形成しそうだった。
それを止めてくれた1冊である。
スーツの悪魔に捕らわれて(アンソロジーコミック)の感想とざっくりとしたネタバレ
スーツの悪魔に捕らわれて(アンソロジーコミック)に収録されている話はこちら。
- 伴侶の条件 美波はるこ
- 恋しかいらない 青山りさ
- オフィスの王子さま 日乃カエン
- 恋するスイートファイター ささきゆきえ
- 蝶は手に入らない 宮田ワルツ
- キミ×トナリ×アタシ。 桃尻すもも
- 偽りホーリーナイト 猫宮なお
- ツンデレ女子のぶきような恋心 有栖瞳
スーツの悪魔に捕らわれて(アンソロジーコミック)の感想を短くまとめると
『ハズレが無ーいっ!!えっ・・・Σ(゚□゚(゚□゚*)マジで?』
となる。
それでは、上記で挙げた各項目について書いていく。
伴侶の条件 美波はるこ
主人公は結婚相談所に行く。
そこで主人公の担当となった男性と結局は結ばれる。
結婚相談所で紹介された他の男性達と会うものの、担当の男性の方に惹かれていく。
距離が縮まっていく二人の様子が、読んでてワクワクした。
恋しかいらない 青山りさ
婚活中の主人公はホストに出会う。
結婚資金を切り崩しながらホストクラブに通い始めた。
ホストは普通のOLの主人公を突き放しつつも、なんだかんだ主人公にお金をあまり使わせないようにする。
このSな言葉と、主人公への気遣いが混ざってるのがたまらん!
優しさが感じられて、読んでてキュンとした。
最後、ホストが店をやめてカフェバーを出し、二人は結ばれる。
ホストの男性がかっこよかった。
オフィスの王子さま 日乃カエン
主人公は主任で、ピリピリした空気を醸し出しながら部下たちの企画書を待っている。
そこに空気をガラッと変える可愛い部下の男性が登場。
明るくてお茶目。主人公に投げキッスを飛ばしたりする。
主人公が一人でベンチに座っている時のこと。
自分の胸をもみもみしながら、Aカップだってちゃんともめるって独り言。
それを聞いていた男性は、マジで!?とひょこっと現れた。 この時の顔が可愛い。
そして「俺が幸せにしてあげましょうか?」と迫った。
すると主人公は男性のみぞおちを思いっきり「ゴッ」。 男性は「ぐふっ」となってしまった。
主人公が女子社員達と話している時、なんだかんだあって男性に手で口を塞がれる。
息苦しくなった主人公は男性を「ドゴオッ」ってした。
その後、飲み会のシーン。
右頬が腫れている男性。
ふむふむ。
どうやら「ドゴオッ」は主人公が男性を殴った音だったみたい(笑)
酔った主人公を連れ出す男性。
目を覚ますとラブホテルだった。
男性は主人公を触り始める。
そして主人公に対して「俺があなたを幸せにします」と言うんだけど、口にはゴムをくわえている(笑)
そんな可愛い男性に癒された主人公であった。
この話は男性がおちゃめで可愛くて、読んでてほっこりした。面白かった。
恋するスイートファイター ささきゆきえ
このマンガも良かった。
仕事を頑張っている主人公の楽しみは、スイーツを食べること。
威圧感が半端ない課長のもとで働いている。
ところがある日、その課長が幸せそうな表情でスイーツを食べているところを目撃。
親近感を持った主人公は、課長を怖がることなく積極的に仕事に取り組むようになった。
こんなふうに、主人公が社会人としてしっかりと仕事を頑張っている様子が描かれているっていうのは、すごくいい。
読んでいて清々しい気持ちになる♪
主人公と課長はスイーツ好きの共通点で仲良くなっていく。
二人とも、真面目に仕事をしていて、その中で心の距離を縮めていくのが、この漫画を読んで面白さを感じるところだ。
課長が主人公に告白し、結ばれる。
ここで残念なのが、Hする場所。職場なんだよな~。
職場じゃなくて、ホテルか、どちらかの部屋に移動してくれたらよかったのに。
私としては、ガクーっとなってしまった。
そこがちょっと惜しい。
しかし、本来の男女関係の順番が守られているところが好感が持てた。
スイーツを食べるというデートっぽいことがあって、告白して、それから結ばれたわけだから。
ほっとする漫画だ(笑)
蝶は手に入らない 宮田ワルツ
この漫画は少し毛色が違う。
主人公はお嬢様で婚約者がいる。
主人公には使用人の男性がボディガードとして付いている。
使用人の男性は主人公を抱く。自分の気持ちを伝え、主人公はそれを受け入れる。
しかし主人公は、婚約者と結婚すると告げる。あれ?(^o^;)
使用人の男性に、主人公が結婚した後もそのままそばにいろと言う。えええ~!?
最後は、怒りとも悲しみともとれる複雑な表情をした使用人の男性が
「あなたは本当に・・・ひどいお嬢様です・・・」
と言って終わる。
ハッピーエンドのような、そうじゃないような。
不思議な感じの話だった。
もしこのマンガを単体で読んでいたら、後味が悪かっただろう。お嬢様と使用人の男性が、本当の意味でのハッピーエンドではないから。
しかし、さっきまでのマンガで甘い展開をさんざん読んできての、このマンガである。読後感が変わる。良いものとなる!
なぜなら、気分転換になったから。
他の漫画とは雰囲気がまるで違うことが、良いスパイス。
チョコレートとか甘いお菓子ばっかり食べてる時に、ポテトチップスをつまむ。一旦、塩味を挟んで口の中をさっぱりさせる、みたいな。
そういう意味で、この位置にこのマンガが入っていて良かった。
キミ×トナリ×アタシ。 桃尻すもも
主人公は彼氏との同棲を解消し実家に出戻ってきた。
年下の幼馴染みの男性と仲を深めていく。
で、ハッピーエンド。
幼馴染みが主人公に好意を示しているところがかわいくて、読んでいてニヤニヤした。
特に突っ込むところはないし、良かったと思う。
あ、あったわ(笑)
ちょっとだけ気になったのが、鼻と口に毎回影が描かれているところ。
偽りホーリーナイト 猫宮なお
最初、主人公の胸のでかさが気になった。大きさというか、形。
なんか変で。
しかし、読み進めるとその理由が分かった。
胸が、胸じゃなかったのだ!
ふくらみは、詰め物だった。
巨乳好きの彼氏のために。
貧乳を、なんとか彼氏好みに仕立て上げたってこと。
胸の形が変だなと思ったけど、わざと変に描いていたんだな。 本物の胸じゃないわけだから。
最後、Hしてハッピーエンド。
あらわになった主人公の胸をチェック。
貧乳具合は、どんなものかしら~♪
ん!?
これなの?
この大きさは貧乳じゃなくて普通だと思うけどな~。
ちゃんと胸の膨らみがあるし。
まあ、TLの世界だと貧乳か(笑)
ツンデレ女子のぶきような恋心 有栖瞳
絵が引っかかる。目から口の間にある鼻が縦に長すぎると思う。
バランスがちょっとおかしい。
登場人物たちが4頭身くらいに縮んでコンパクトになった時の絵は、可愛く描かれているのに。
このマンガも、主人公と男性がしっかり働いている。
やっぱり良いわ。ちゃんと仕事をしているのって。
男性は主人公を独り占めしたいってことで場所を移動。
す、素晴らしい!!
ベッドの上でHする。
最中のふたりも良かった。
いれてって言ってみ?ってにやにやしながら男性が迫ったりして。
あと、可愛いと思ったシーンがこれ。
「今のなんか傷ついた もう抜いちゃおっかなー」
男性が意地悪すると、主人公はぎゅぎゅうーーーっ!!と抱きつき
「ごめんなさい ごめんなさい 抜いちゃヤダぁ」としがみついたところ。
それともう一つ。終わって、男性がお風呂に誘う。
主人公は恥ずかしがって布団に潜っている。
そして足をじたばた。
男性は主人公の足を掴んで、べろっと。
最後のコマでも、そんな甘い二人のイチャイチャが続くのであった。
こんな可愛いやり取りが読めるなんて思っていなかった(笑)
これはありがたいサプライズ。
読んで思ったこと
これに収録されてる話は、どれも良かった。
明らかにハズレと思う漫画が無かったことに驚き(笑)
絵も、明らかな、おえ~( ̄x ̄;)というものは無かった。
期間限定で48時間100円だったから、お目当ての漫画1つを読むために借りたアンソロジーコミック。
初めて読んだ1冊目は、げんなりといった意味も含みつつの、衝撃を受けた。
そして、なんとか楽しみを探した。だって、100円払ってるし、もったいないもん。
ところが、今回みたいなのも存在するんだな~。
全話、まっとうに楽しめるものが。
「まっとうに」って!
自分で書いときながら、思わずつっこんでしまった(笑)
こちらからは、以上です。